本研究会の趣旨

 九州教育情報化研究会とは、九州における学校教育にかかわる教員・研究者・企業が教育工学研究を通して、その成果を共有し、普及啓発活動をもとに、九州の教育の向上に資するために組織化された団体です。

 設立以来、約30の地域や団体からなる300人に及ぶ学校教員の他、多数の賛助企業が協力し、九州の教育の発展に寄与してきています。

 情報化・国際化が進む中で、学校を中心にした教育工学の実践的な研究とその成果を生かした教育向上に向けたさまざまな取組を行っています。

2023年度の実施報告

(1)年間活動(事業)報告

期 日行 事実施内容
5月12日資料発送会報、日本教育工学協会ニューズレター送付
5月19日総会全体会(メール会議),事例紹介
8月21日オンライン研修会GIGAスクールにおける授業デザイン1
9月8日会員研究(オンライン開催)小学校プログラミング教育
10月2日会員研究(オンライン開催)令和の日本型学校教育に関する授業研究
10月27日28日大会参加全日本教育工学研究協議会参加
11月3日資料発送会報、日本教育工学協会ニューズレター送付
12月1日会員研究(オンライン開催)STEAM教育に関する研究
1月12日会員研究(オンライン開催)GIGAスクールにおける授業デザイン2
3月20日総会全体会(メール会議)次年度に向けての意見交流会

(2)研究活動

 活動に関しては、GIGAスクールにおける授業デザイン・小学校プログラミング教育・令和の日本型学校教育に関する授業研究・STEAM教育に関する研究の4つのテーマを設定した。オンラインを中心に、九州各県で先進的に取り組まれている事例の共有やそれを基にした議論を行った。新型コロナウイルス渦におけるオンラインでの双方向の研究を重ねた経験から、オンラインを使って場所を問わずして、都道府県を越えた研究活動を進めることができた。また、10月に行われた全日本教育工学研究協議会に参加し、会員研究での議論によってブラッシュアップした実践事例等を多くの全国の教育関係者に共有することができた。

【成果について】

 GIGAスクールにおける授業デザインのテーマについては、2回の会員研究を実施した。会員間での議論を重ねることで、九州からGIGAスクールの次のステップとして、学習者を中心にした1人1台端末活用について、先行的に授業に取り入れ、事例の積み重ねを行うことを検討することができた。また、研究会運営としてはこれまでも既に資料の大半がオンライン化されており、新規会員募集や会員との連絡等についても円滑に行うことができた。この点については次年度以降も継続していければよいのではないかと考える。

【課題について】

 会員についても、小学校教育を主にした議論が行われているが、幼稚園や保育園におけるSTEAM教育の検討や小中学校連携、高等学校や大学とのICTを活用した連携も重要である。また、全日本教育工学研究協議会に参加し、研究発表ができたが、他の学会や研究会への参加も積極的に会員間で高め合えるように研究を進めていく必要があると考える。